企業で働くマーケターにとって自分の企画の社内承認を得ることは必須でありそのために多大な時間と労力をかけることになります。しかし、このプロセスは困難を極めるものです。実際、自分の企画がそのまますっと通って楽々承認を得られたというマーケターの方は少ないのではないでしょうか。
この承認プロセスが難しいのには理由があります。まず、マーケティングはチームプレーであることが多いため、チーム内の合意形成が必要だからです。その合意形成のプロセスでは、マーケターが自分のアイデアを諦めてチームメンバーの意見を優先せざるを得ないこともあります。次に、企業には大抵の場合、役職ごとの権限が設定されているためです。マーケティング担当者が予算や表現の決裁権を持つことは少なく、課長、部長、場合によっては役員まで登らなければならないということも少なくありません。そして、最後に他部署との調整があります。商品部門、メディア部門、セールス部門、広報部門などのそれぞれの正義と戦わなければなりません。
しかし、見方を変えれば皆同じビジョンの下に働く会社の社員であり、同じゴールに向かって進む仲間でもある訳です。承認プロセスは社内で仲間をつくるためのもの、と考えれば少し気持ちが楽になります。
とはいえ、この多難なプロセスをクリアするには具体的にどうすれば良いのか、この課題について、STUDIO Mで考察していきたいと思います。