自由とは何か

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これはとても大きく深い問いです。したがって、このwebのスコープである音楽とマーケティングに絞って考察をしたいと思います。

突然、”さあ、自由に作曲をしてください。””自由にマーケティングプランを書いてください。”と言われたらどうでしょうか。瞬時に水を得た魚のように名曲を書いたり、みたことも無いようなクリエイティブなマーケティングプランを書ける人は恐らくいないと思います。何故ならば、ここには自由にとって必要なある要素が欠けているからです。

音楽やマーケティングにおける自由とは、制約事項を活用してそれを乗り越えることにあると思うのです。例えば、テレビCMには、15秒または30秒と言う制約や放送規定の制約がありますが、それを感じさせない自由なCMを見ることがあります。また、音楽にも、楽典・音楽理論があり、使える音に制約がありますが、その制約を踏まえた上で、大胆で感動的な演奏が数多く存在します。どうやら自由にとって制約は必要なようです。凧と向かい風のような関係とも考えられます。

また、このような考え方もあります。真っ白なキャンパスに絵を描くのと、グリッドの入ったキャンパスに絵を描くのはどちらの方が自由な表現ができるでしょうか。達人にとってグリッドはおそらくクリエイティビティを阻害する不要な制約事項になるでしょう。一方で、発展途上のアーティストにとっては、グリッドは表現の手助けになるかもしれません。達人は頭の中にグリッドが引かれていて、しかもそれは可変なものなのです。グリッドの他にも、パステルの太さやカラーパレットにも同様のことが言えそうです。マーケティングにおいても、予算、KPI、納期などのパラメーターが存在しますが、これらの存在を理解した上で、随意に値を設定できるとすればとても自由なプランができるのでは無いでしょうか。

私は、今日時点ではこのように考えています。音楽やマーケティングにおける自由とは、随意にできるパラメーターの数が多いことである、と。

 

 

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